ベルハーのMV撮影に参加してきた。
去る9月21日、目黒鹿鳴館にて行われたBELLRING少女ハートの
新曲ミュージックビデオ撮影に参加してきた。
午前11時集合ということだったので余裕を持って
20分前に着いたのだけれど既に2〜30メートルはあろうかという長蛇の列。
叙々苑と同じビルなので、事情を知らずいぶかしがるおねえさんグループに
「今日1,000円で食べ放題らしいっすよ」などと無駄口を叩く。
最初、ウォーミングアップに普通のライブを20分間行い、
そのあと新曲ばかり10テイク重ねて、14時には終了、と
予定がアナウンスされ、その通りに進行した。
初めて聴いた新曲の印象は、まずイントロがキラキラしてて、
珠梨の歌い出しの「大嫌いな雨に 掻き乱された前髪とスカート…」
というところまではキャッチーだけど、
そのあとのみずほパートからもうメロディーが追えなくなって、
ここがサビだというさしたる起伏も起承転結もなく
最後まで進むという感じのいつも通りのわかりにくい曲だったけど、
その媚びない感じがかっこよかった。
10回聴いたはずなのにいまだに鼻歌ですらほとんど歌えない。
まあ私のメロに対する記憶力がネコ並なせいでもあるが。
ちょっと違うけど『ストリート・オブ・ファイヤー』の
Tonight Is What It Means to Be Young を
(あるいは椎名恵によるその日本語カバー『今夜はエンジェル』を)連想した。
そういう大時代な感じ。
個々の見せ場は盛りだくさんで、語りたいことは色々あるけれど、全て割愛する。こういう決して今の時代に合っているとは言い難い(と思う)曲を
次々と世に送り出していくベルハーの強さを感じた日だった。
ライブハウスに足を運ぶ観客は決してロック・マニアばかりではないし、
むしろ曲をろくに聴かずに自分たちが騒いで楽しみたいだけのようにみえる観客も
少なくないけれど、それにもかかわらず、
マニア受けする難解な曲をたくさん持っていることが
集客力の点でも強いという逆説。
これはポップを目指すだけでは不十分だということを示唆する。
それにしても、MV撮影というのは初めての体験だったけど、
ほんとに1テイク毎にいろいろなところを直しつつ進めていくのだなあ、と思った。
それを公開の場で行うのも太っ腹だ。
kanagawa拝